長年の経験
経理業務数年関わってきてわかったこと
•とりあえず無難に青色申告を選択してよかった。
•簿記の資格を持ってて良かった。
•税理士に頼らなくても自分でなんとかなった。
•赤字申告だと所得税がゼロ。
•赤字になったら損失申告用の第四表を忘れずに提出する。
•青色申告ソフトは買った方がいい。
•青色申告ソフトのサポートパックも付けた方がいい。
•青色申告ソフトではe-Taxで確定申告できない。
•書類を提出する前にもう一度仕訳データを見直してみる。
無難に青色申告を選択
個人事業主は白色申告と青色申告が選べますが、数年は青色申告を選びました。
一部では「実は白色の方がいい」というような意見もあるようですが、やはり青色申告は控除等の特典も多いです。わたし自身が簿記の資格を持っていたこともあって、「どうせなら青色でやろう」と青色申告を選択。
私は日商簿記の2級と3級を所持。
日々の仕訳や決算業務をするときにはある程度簿記の知識を土台にして、「この場面ではどうすべきか」ということを考えられるので、非常に心強いです。
人生どこで何が役に立つのか分からないもんですよね〜。
税理士に頼らなくても自分でなんとかなった数年。
規模をもう少し大きくしたいから今後はどうするかは検討中です。
頼りになったのは「グーグル先生」ですね。
たいていの仕訳パターンはYahoo!知恵袋とかOK Waveとかに載っているので、それを参考にすれば仕訳ができます。
仕分けが基本わかってしまえばあとは楽ちんです。
赤字だと控除をしようにも、「控除が差し引かれる利益がゼロ」なので何もできないわけです。
まあ、よくよく考えると当たり前ですが、「青色申告、すなわちオトク」の印象ですと、あまり意味がない青色申告となります。
赤字だと所得税がゼロ
赤字を喜ぶのはおかしな話ですが、赤字だと所得税がゼロになるのもビックリしました。
所得税の計算は基本的に「収益 × 税率」なので、収益(売上や粗利ではない)がゼロだと「0 × 税率 = 0」になるんですね〜。
てっきり所得税には「基本料金」的な税額が存在してるんだろうと思っていました。
読んだ本はたいてい黒字決算が前提だったので、こういう赤字決算のときの考え方は意外な盲点だと思いました。
赤字になったら損失申告用の第四表を忘れずに提出する
上で紹介した「フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。」という本にも載っていますが、青色申告をすると赤字を3年間繰り越せます。
ただ、繰り越せるらしいのですが細かい話になるので割愛。、、
一つだけ言えることは、赤字になったら損失申告用の第四表を忘れずに提出しましょう、ということです。
そうしないと赤字を繰り越せないので。
20万以上30万未満であれば即時償却資産となり、その年に全額をまとめて減価償却費として計上できます。
ただし、この場合は固定資産税の課税対象になります。
簡単にまとめるとこんな感じです。
が、もっと細かい制約がいろいろあったり、法律が年度によってコロコロ変わったりするので、詳しくはネットの最新情報等を調べてみてください。
とりあえず私は「一括償却」や「即時償却」といった区別の付きにくい名前や、一方は固定資産税の対象でもう一方は対象ではない、といったルールが複雑すぎて、このあたりを理解するのに苦労しました。
青色申告ソフトは買った方がいい
最初はできるだけ出費をしたくなかったので、ネットで見つけたフリーのExcel製の青色申告ソフトで帳簿を付けていました。
が、入力するたびに自動計算が走り、みるみるうちに重くなっていったので、結局青色申告ソフトに移行しました。
現在このソフトを使っています。
基本的に仕訳データさえ入れていけば、あとは自動で損益計算書や貸借対照表の計算をしてくれて、提出用の書類もコピー用紙に印刷できるというのは、やはり大きなメリットです。
ミスがあっても確定申告の直前まで何度でもやり直しができます。
手作業で計算すると日が暮れそうですし、Excelで計算式を組むのもおそらく至難の業になると思います。
そんなわけで青色申告ソフトは必須。
青色申告ソフトのサポートパックも付けた方がいい
簿記の資格は持っているので「サポートなしでもいけるかな」と思いましたが、やはり最初はサポートパックを付けることにしました。
実際、サポートパックは付けて正解でした。
実際、帳簿を付けていくとするとかなりの頻度で「あれ?これどうするの??」という場面に遭遇します。
仕訳の仕方そのものはネット等で見つかるのですが、ちょっと変わった仕訳や償却資産になると「ソフトへの入力方法自体が説明書を読んでもよく分からない」という問題が発生します。
結構頻繁にサポートセンターへメールを投げかけ。
平日であれば半日ぐらいで回答が返ってきたので、サポートセンターの対応には満足。
青色申告ソフトを使えば「印刷して、提出したら終わり」の状態まで持っていってくれるので、わざわざe-Taxを経由するメリットはほとんどないみたい。
書類を提出する前にもう一度仕訳データを見直そう
青色申告ソフトを使うと自動で決算書用のデータを計算してくれます。
なので、ついつい「機械は間違うはずがない」と思いがちです。
ですが、そこに大きな落とし穴があったりします。
機械が間違えないことは確かなのですが、人間が間違うこと、すなわち入力ミスをしている可能性があるのです。
貸借対照表を見ると預金の額が通帳の額と合わないので、原因の調査をしていました。
すると、ところどころで入力が漏れていたり、ゼロの数が一つ多かったりする入力ミスを発見しました。
これをきっかけに仕訳データを一年分ざっと見ていったところ、やはりポツポツと怪しい入力値が見つかりました。
なので、決算を確定させる前に仕訳データを金額でソートして不自然に大きい仕入額がないか探したり、項目でソートして通常あり得ない組み合わせで仕訳データを作ったりしていないか、一度調査してみるといいかもな、と思います。